ドイツ語の前置詞と冠詞の融合形(im・am・zumの使い方)

「in dem」なのか「im」なのか、迷ったことはありませんか?

ドイツ語を勉強していると、教科書では”in dem”と書いてあるのに、ネイティブは”im”と言っている……

実はこれ、間違いでも省略でもなく、ドイツ語の自然なルールなんです。

今回は、この「前置詞と定冠詞がくっつく現象」について、初心者にも分かりやすく解説します。

言葉をより効率的に話すための言語の自然な形です。

主に口頭でのコミュニケーションにおいて、より流暢で自然な表現を可能にします!

前置詞と定冠詞の融合形って、どういうこと?

ドイツ語では、名詞の前に「前置詞」(in, an, zuなど、日本語の「〜で」「〜へ」にあたる言葉)と

「定冠詞」(der, die, das、日本語の「その」にあたる言葉)を組み合わせて使う場面がよくあります。

決まった組み合わせで2つの単語がくっついて1つの単語に短くなります。これが「融合形」です。

例えば「家の中で」と言いたいとき、文法的には “in dem Haus” となりますが、実際の会話や文章では “im Haus” と言うのが普通です。

融合させないといけないの?

日本語の崩し言葉と違って、ドイツ語の融合形は「くだけた表現」ではなく、正式な・標準的な言い方です。

むしろ融合させずに “in dem Haus” と言う方が、不自然です。

これは英語の “don’t”(do not)のようなもので、分解して言う方が逆に奇妙に聞こえます。

前置詞と定冠詞の融合形

まずこの4つだけ覚えればOK
im(in+dem)・ins(in+das)・am(an+dem)・zum(zu+dem)
この4つが圧倒的によく使われます。他は少しずつ慣れていけば大丈夫です。

よく使う融合形(必須)

前置詞 + dem(男性・中性 3格) + das(中性 4格) + der(女性 3格)
in(〜の中) im ins
an(〜のそば・〜曜日) am ans
zu(〜へ) zum zur
bei(〜のところで) beim
von(〜から) vom

知っておくと便利な融合形

前置詞 + das(中性 4格)
auf(〜の上へ)aufs
für(〜のために)fürs
durch(〜を通って)durchs
um(〜の周りへ)ums

会話ではよく聞くが、書き言葉では避けた方がよい形

前置詞 + dem + das + den
über(〜の上に) überm übers übern
unter(〜の下に) unterm unters untern
vor(〜の前に) vorm vors
hinter(〜の後ろに) hinterm hinters hintern

話し言葉ではよく使われますが、メールや文章などのきちんとした場面では”über dem”のように略さずに書く方が無難です。

よく使う融合の事例

常会話でよく使う前置詞と定冠詞の融合形を、例文と一緒に5つ紹介します。

それぞれの形がどんな場面で使われるのか、意味とあわせて確認してみましょう。


前置詞 前置詞 + 定冠詞 例文
an an dem = am Ich warte am Bahnhof.
bei bei dem = beim Beim Lesen vergesse ich die Zeit.
in in dem = im Ich bin im Büro.
von von dem = vom Ich komme gerade vom Arzt.
zu zu dem = zum, zu der = zur Ich gehe zum Markt.
Wir gehen zur Universität.

とりあえず、この「前置詞の融合形」を覚えておけば大丈夫!

  • an + dem = am
    “Ich warte am Bahnhof.”(私は駅で待っています)

    「am」は、場所や特定の時間を表す際に使われることが多いです。

  • bei + dem = beim
    “Beim Lesen vergesse ich die Zeit.”(読書をしている時、時間を忘れます)

    「beim」は、活動を行っている状態を示すときに使用されます。

  • in + dem = im
    “Ich bin im Büro.”(私はオフィスにいます)

    「im」は、場所の内部を表す時に使われます。

  • von + dem = vom
    “Ich komme gerade vom Arzt.”(私はちょうど医者から来ました)

    「vom」は、起源や出発点を示す場合に用いられます。

  • zu + dem = zum、zu + der = zur
    “Ich gehe zum Markt.”(私は市場に行きます)
    “Wir gehen zur Universität.”(私たちは大学に行きます)

    「zum」と「zur」は、移動の目的地を示す際に用いられます。

発音はこんな感じ!

Ich warte am Bahnhof.

Beim Lesen vergesse ich die Zeit.

Ich bin im Büro.

Ich komme gerade vom Arzt.

Ich gehe zum Markt.

Wir gehen zur Universität.

前置詞について、動画でも詳しく解説しています。1:54頃から前置詞と定冠詞の融合形についてお話ししています。

前置詞と冠詞の融合形をドイツ語でいうと?

ドイツ語では

Verbindung von Präposition und Artikel (前置詞と冠詞の融合形)

と言います。

この単語で検索すると、さまざまな「前置詞と冠詞の融合形」を効果的に学ぶアイデアがたくさん出てきます。

私も今後、シリーズでお伝えしていきます。

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